令和6年8月5日〜11日 活動記録

東日本大震災の視察に行ってきました。2011年から13年経った今でも震災の傷跡は鮮明に残っています。完全な復興まではまだ長い道のりが続きますが、この教訓を忘れず次世代の防災減災に繋げていかねばなりません。

◎津波遺構たろう観光ホテル

昭和61年、田老漁港の北側に6階建てのたろう観光ホテルが建設された。震災時には高さ 17mを超える津波が建物を直撃し、4階まで浸水。2階までは柱だけを残してすべて流失してしまった。倒壊せず今の姿で残っているたろう観光ホテルは津波道構として、甚大な被害の記憶を風化させず後世に伝えている。

また、震災当日、6階の部屋から撮影された津波が押し寄せてくる映像をみることができ、津波の高さと威力を実感することができる。

ここから見える景色がわずか数分で津波が押し寄せる映像は恐怖としか言いようがありませんでした。地上にいると防波堤で遠くから急激に迫る津波が見えないので逃げ遅れた人もいたようです。

〇津波伝承館

東日本大震災津波伝承館(愛称:「いわて TSUNAMI(つなみ)メモリアル」)は、「命を守り、海と大地と共に生きる」をテーマに、三陸の津波災害の歴史や、東日本大震災津波や復期の取組に関わる写真や映像、被災物などを展示している。

東日本大震災津波の悲劇をくり返さないため、震災の事実と教訓を後世に伝承するとともに、復興の姿を国内外に発信し編けている。

〇震災遺構大川小学校

まずは視察団全員で黙祷を捧げました。

石巻市立大川小学校では、大震災後の津波により児童 108名中74名・教員10名が亡くなった。犠牲者の慰霊・追悼の場とするとともに、震災被害の事実や、学校における事前防災と避難の重要性を伝えているために公開している。

〇南三陸病院・台湾記念碑

台湾の皆さんありがとう

南三陸町は、市街地を襲った津波により、町内唯一の総合病院である公立志津川病を失った。台湾赤十字(紅十字會)からの義援金(病院再建の約4割にあたる約 22億円)

により、2015年12月に医療と福祉機能を備えた「南三陸病院・総合ケアセンター南三陸」を建することができた。南三陸病院の敷地内には台湾への感謝の気持ちを表す記念碑が建てられている。

〇南三陸町旧防災対策庁舎

南三陸町は1960年に発生したチリ地震を教訓に津波対策を進め、それを踏まえて防災対策庁舎は鉄骨3階建で建てられた。しかし、東日本大震災ではチリ地震津波の 5.5mをはるかに超えた15.5mの洋波が庁舎を襲い、防災無線で「高台へ非難してください」と呼びかけ続けた町職員 33人を含む計43人が亡くなられた。

〇南三陸 311メモリアル

隈研吾建築都市設計事務所が設計した建物には、外壁に南三陸杉が使われ、新たな町のランドマークとなっている。中の展示は、博物館の様な展示で学ぶような仕組みではなく、「実際に震災が起きたらどうする?」と南三陸の住民たちの証言を基に問いかける内容となっている。

〇多賀城高等学校での講演・意見交換

地元多賀城高校災害科学科の生徒たちと

「防災・減災に関する政策提言」グループワークを行いました。

各グループとも高校生から防災・減災に関する政策案を提案し、青年局側からも意見を出し合い、発表しました。

とても有意義な議論が出来ました。

「青年局長代理から町長へ~復興への思い」として

熊谷大利府町長から講演をしていただきました。復興から未来への投資まで政策を実行する熊谷町長に多くを学ばせていただきました。

福島第一原発の視察も行いました。

説明を受け、積極的に質疑しました。福島第1原発では未だ、毎日4,000人の方々が廃炉に向けて仕事をしています。

このまま順調に進めてもまだ50年近くかかる見通しだそうです。震災は天災でしたが、震災直後の官邸の動きなどを考えると人災で被害が拡大したようにも感じます。同じ過ちを繰り返さないためにも、更なる検証と研究が必要です。

今回、様々な被災地を視察して感じたこと。インフラは徐々に回復し、水産業を含む産業も地元の方々の努力で力強く復活してきてはおりますが、復興はまだ道半ばだということ。震災を忘れずに東北に完全に人と活力が戻るまで支援を続けなければなりません。また、頻発する地震や水害に対しての備えを平時にしっかりとしておかねばならないと改めて感じました。

災害が起こった時。まずは自身の命を最優先に確保し、共助、公助のバランスを保ちながら行動することが大切です。ご家族と避難経路や避難所などの話し合いをしておくことをお願いいたします。

埼玉県議会議事堂エントランスを彩る生花。いつもありがとうございます。

作者:遠州 大澤一満様

花材:テールリード、ストレリチア、シルバーデージー

作者インタビュー

Q:今回の作品は……もしかして、オリンピックがテーマでしょうか。
A:はい。五輪のオリンピックカラーとフランスの国旗の色を組み合わせました。

Q:ふわふわのテールリードに金のストレリチアが合わさると、豪華な感じがしますね。
A:金のストレリチアは聖火をイメージしたものです。夏なので今回は水を使わないで生けてみました。

※埼玉県ホームページより抜粋