令和6年1月15日〜21日　活動記録

埼玉県議会福祉保健医療委員会の視察を行いました。

はじめに順天堂大学医学部附属順天堂医院に伺いました。

【県政の課題】性の多様性を尊重した社会づくりが課題となっている。
【調査事項】医療機関におけるSOGIへの取組について順天堂医院では、LGBTQsをはじめ多様な性的指向・性自認(SOGI:ソジ)を有する方たちが安心して診察・治療を受けられるよう、院内環境整備を進めているなかで教授にご説明いただき、質疑応答を行いました。

〇病院の受診など医療に関わる場面は、LGBTQs当事者の方が困難に直面する状況の一つと言われている。医療現場においては、このような当事者たちが受診・入院することを想定した環境整備が不十分であることから、医療者が何気なく行っているやり取りに傷ついたり苦痛を感じる当事者は多く、それが受診をためらわせる大きな要因にもなっていると指摘されます。
〇そこで、同院では、受診に際し当事者が感じる心理的な負担を減らすための取組の一つとして「SOGI相談窓口」を開設しました。相談窓口では、受診する患者やそのパートナーを含む家族が、通院・入院に当たりセクシュアリティに伴う不安を抱えずに治療が受けられるよう、アライ(Ally:LGBTQsなど性的少数者への支援者や理解者)であることを示すレインボーバッジを付けた医師・看護師が対応しています。
〇また、性的少数者の方々にとって受診をためらいがちな診療科を中心に、SOGIに配慮した診療支援外来への紹介を行うなど、院内の各診療科と連携が取れる体制を構築しています。

最後に全員で撮影し今回の視察を本県における性の多様性を尊重した医療機関整備の参考とします。

次は渋谷にあるキューピー株式会社に移動しました。

【県政の課題】健康寿命の延伸と医療費抑制のために、健康長寿社会の実現が課題となっています。
【調査事項】フレイル予防の取組についてキューピーグループでは、持続可能な社会の実現への貢献とグループの持続的な成長を達成するための重点課題として、健康寿命延伸への貢献を掲げ、フレイル予防産業の構築などに取り組んでいます。

〇同社では、東京大学高齢社会総合研究機構との共同研究として「食の在り方研究会」の運営を担い、フレイル予防産業の確立を目指す取組を行っています。フレイル予防の取組を事業活動として行い、収益と社会貢献を両立させることで、「世界の食と健康」に対してスケールの大きい貢献をすることを目標としています。
〇同研究会では、食関連フレイル予防産業ガイドラインの策定と国の政策への提言を目指すほか、フレイル予防食品、フレイル予防レストラン、フレイル予防サービス等に向けたエビデンスの構築と実店舗での実証実験などに取り組んでいます。
〇ほかに、同社では、健康な食生活提案に向けて、長寿県であり野菜の摂取量も多い長野県松本市、松本大学と共同調査を実施するなど健康寿命延伸に向けた協働や研究を積極的に行っています。

こちらも最後にご説明いただいた皆さんと共にキューピーちゃんの前で記念撮影。本県におけるフレイル予防の取組の参考とします。